「回転」といえば、タイヤが回るように「グルグル」っとしたイメージですが…。
ところで、似たような言葉で「旋回」があります…が…。
ん??「旋回」ってなんだ??
「回転」と「旋回」の違いが、よくわかりません…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に調べてみましたよ!
本記事では、「旋回」と「回転」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「旋回」と「回転」の意味の違い!
最初に、「旋回」と「回転」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「回転」は、ぐるぐると回ることで、回転軸の位置は問いません。
簡単にまとめると、こういった違いになります。
もう少し、わかりやすく紐解いていきますね。
①「旋回」と「回転」の違いのポイントは回転軸の位置!
「旋回」も「回転」も、円を描くように回ることは共通しています。
違いのポイントは、「回転軸」がどこにあるのかという部分。
たとえば、コマが回る場合、回転軸はコマの中心にある棒ですよね。
コマの場合、コマ本体に「回転軸」がありますので、これは「回転」です。
それから、コマの周囲をコマに触らないように人が回ったとします。
この場合、人はコマ中心にして回りますので、「回転軸」はコマであり、その人の中心ではありません。
これはつまり、回る人、本体には「回転軸」がないということ。
この人は、「旋回」しているというわけですね。
コマは「回転」、コマの周囲を回る人が「旋回」という違いです。
ただし、「回転」は「回転軸」が本体に無くてはいけないといった定義はありませんので、人の方も「回転」といっても間違いではありませんよ。
「回転」の意味は幅が広いのですね。
②「回転」の意味は様々!
回転軸が本体でも、回転軸が本体にない場合も「回転」です。
実は、「回転」の意味はまだありますよ!
たとえば、「頭の回転が速い」というように考える能力のこと。
また、飲食店などで「客の回転が速い」というように、客の入れ替わり。
さらに、仕入れた商品が売れて、また商品を仕入れる流れも「回転」です。
あと、スキーやスノーボードの競技で行われる、「回転」や「大回転」など。
スキーやスノーボードは、カーブだけなのですがなぜか「回転」…。
「回転」の意味は幅が広いということです。
③「旋回」と「回転」の違いを整理!
ということで、ここで一度「旋回」と「回転」の違いを整理します。
円を描くように回り、回転軸が本体にない場合は「旋回」。
回転軸がどこにあろうと、ぐるぐると回ることが「回転」です。
ただし、「回転」の意味は広く、「頭の回転」のように円運動でなくても「回転」と呼ぶ場合があります。
2.「旋回」と「回転」の辞書での意味!
続いて、辞書による「旋回」と「回転」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「旋回」の辞書での意味!
【旋回】
①円を描いてくるくる回ること。
②航空機が左や右に進路を変えること。「右に―する」
引用元:旺文社国語辞典
意味①は前項の説明どおり。
意味②は、「航空機が旋回する」という使い方をしますが、ただ単に回るのであればそのまま意味①の「旋回」ですが、進路を変えることも「旋回」といいます。
②「回転」の辞書での意味!
【回転】
①ぐるぐる回ること。「車輪が―する」「―木馬」
②[物]物体が一つの軸や点を中心に円運動をすること。
③頭脳のはたらき。「頭の―が速い」
④仕入れた商品をさばいた売り上げで次の商品を仕入れるまでの一巡。「商品の―をよくする」
⑤飲食店などで、客の入れかわり。「客の―が悪い」
⑥「回転競技」の略。
引用元:旺文社国語辞典
意味が①~⑥までありますが、全て前の項目で説明しした内容と同じですね。
3.「旋回」と「回転」の使い方!
最後に、「旋回」と「回転」の使い方を例文で紹介します。
①「旋回」の使い方!
・月が地球の周りを旋回することを公転といいます。
・液体などが回りながら流れる流れを旋回流という。
・戦車の砲塔が旋回して後方を向く。
・ヘリコプターが旋回しながら進む。
・航空機の旋回半径の求め方。
②「回転」の使い方!
・地球が北極点と南極点を結ぶ直線を軸に回転することを自転といいます。
・回転寿司ランキングを調べる。
・回転木馬に乗って楽しむ。
・多くのオフィスでは回転椅子が使われる。
・回転灯は目立つことから警告の意味で使われる。
まとめ
以上が、「旋回」と「回転」の意味の違いと使い分けについてでした。
「旋回」は、円を描くように回ることですが、回転軸が本体にはないことが基本。
「回転」は、回転軸の位置は問わずに、ぐるぐると回ることです。
ちなみに、「回転」はぐるぐると回ること以外に、「頭の回転」「商品の回転」「客の回転」「回転競技」といったものにも使われますよ。