故事成語である「背水の陣」。
「一歩たりとも後ろに引けないような、切羽詰まった状況」という意味です。
また、そういった切羽詰まった状況を踏まえて、「引けない状況で全力を尽くす・あきらめずに一生懸命に頑張る」という意味でもあります。
では、この「背水の陣」、どのような場面でどのように使うべきなのか?
ということで、「背水の陣」の使い方を例文で紹介していきます。
特に、簡単な短文でわかりやすく紹介しますので、ご期待ください。
1.故事成語「背水の陣」の例文を簡単な短文で!
・高校受験までは残すところあと二か月だが、これからは背水の陣で頑張るしかない。
・東京大学を目指して現在四浪中、今回は最後の挑戦と決めて背水の陣でのぞむ。
・弁護士を目指して長年彼女の世話になっているようだが、背水の陣の覚悟が足りないのではないか?
・このままの業績が続くようならば、倒産しても仕方がない状況だ。社員全員背水の陣で売るしかない。
・衆議院と参議院選挙に出馬し10年も落選が続いているが、今回は最後の出馬とし背水の陣で頑張る。
・得点差が2点で9回裏最後の攻撃だ…、打者全員が背水の陣で打席立っていると思う。
・格闘技は負けるとリリースされるのは仕方がないこと、これ以上負けるわけにはいかないし、背水の陣でのぞむ。
・3年生にとってはこの夏が最後のチャンス、甲子園出場目指して背水の陣で頑張るしかない。
・なんだかダラダラと毎年受験に失敗しているが、そろそろ背水の陣でのぞんでもらわないと困るよ。
2.故事成語「背水の陣」の由来とは!
「背水の陣」の由来は、中国の歴史書「史記」。
その「史記」の「淮陰公伝(わいいんこうでん)」という章に出てきます。
漢の劉邦(りゅうほう)の部下に、韓信(かんしん)という優れた武将がいました。
韓信は趙軍と戦うに当たり、漢軍の兵士を、川を背に陣取る作戦を立てたのです。
つまり、後ろに逃げることができない、非常に危険な作戦をしいたのです。
通常は、こういった味方の軍を危険にさらすような作戦はとりません。
しかし、この作戦は味方の軍に対し不退転の決意を与えました。
また、それと同時に敵軍には油断を与えたのです。
背水の陣を敷いた結果、韓信はこの戦いで勝利をおさめることができました。
これが「背水の陣」の由来です。
まとめ
以上が、「背水の陣」の例文についてでした。
参考にしてください。
背水の陣は、「切羽詰まった状況」という意味では「絶体絶命」「窮地に立つ」といった言葉に言い換えが可能。
また、「全力を尽くす」という意味では「全身全霊」や「不撓不屈」といった言葉に言い換えができます。