「明日」と「翌日」。
と…、並べてみると…。
普通に考えて同じ意味でしょ…と思っていたのですが…。
よくよく考えてみると、江戸時代の「安政の大地震の翌日」という表現はできますが、「安政の大地震の明日」とはいいません。
これは、完全に「明日」と「翌日」は意味が違うということか…??
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
やはり、「明日」と「翌日」には決定的な違いがありました!
本記事では、「明日」と「翌日」の意味の違いと使い分けについて、具体例でわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「明日」と「翌日」の意味の違い!
最初に、「明日」と「翌日」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「翌日」とは、ある基点の日に対し、その次の日のこと。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「明日」と「翌日」の違いをわかりやすく!
「明日」と「翌日」は、どちらも「次の日」を指しますが、次の日の「基点となる日」に違いがあります。
つまり、いつに対する「次の日」なのか?ということ。
「明日」は、「今現在」が必ず基点になります。
要するに、「明日」と発言したり、「明日」と記入したその時点が基点になるということ。
何があろうと、絶対に今現在の次の日が「明日」になります。
ですから、安政の大地震があった1855年11月11日の次の日、1855年11月12日のことを「明日」とはいいません。
これは、過去だけでなく遠い未来の日であっても同じです。
「翌日」の場合は、次の日のことではありますが、いつに対する次の日かというその基点が自由に設定できます。
たとえば、1855年11月12日のことを、「安政の大地震があった1855年11月11日の翌日」という表現ができます。
未来であれば、「10年後の今日は、みんなでクラス会をやろう!そして、その翌日は旅行をしよう」ということも可能。
もちろん、「今現在」を基点にして、その次の日を「翌日」ということもできます。
「時間の関係で今日のテニスレッスンはここまで。やり残したことは翌日にやりましょう」
といった使い方です。
②「明日」には別の意味もある!
実は、「明日」には「次の日」以外の意味もあります。
それは、「将来」や「未来」という意味。
特に、遠い将来や遠い未来ということではなく、「近い将来」「近い未来」という意味で使われます。
たとえば「この人物は、明日の時代を背負うことになるだろう」といった使い方をする「明日」ですね。
「明日のプロ野球界を背負う選手たち」といった使い方もします。
この「明日」は次の日のことではありません。
ですから、この例文を「翌日」に置き換えることはできませんよ。
③「明日」と「翌日」の違いを整理!
それでは、ここで一度「明日」と「翌日」の違いを整理します。
今現在を基点にして、その次の日が「明日」。
ある基点の日に対し、その次の日が「翌日」。
「基点」の日がいつなのか?という部分が違いのポイントです。
2.「明日」と「翌日」の辞書での意味!
続いて、辞書による「明日」と「翌日」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「明日」の辞書での意味!
【明日(あした)】
・あす。明日(みょうにち)。
引用元:旺文社国語辞典
【明日(あす)】
①今日の次の日。あした。明日(みょうにち)。「―は雨でしょう」
②将来。「―のスポーツ界を背負う」
引用元:旺文社国語辞典
【明日(みょうにち)】
・あす。あした。
引用元:旺文社国語辞典
「明日」は、「あした」「あす」「みょうにち」と3種類の読み方が存在します。
「将来」の意味があるのが、「あす」だけになっています…。
まあ、確かに「みょうにち」は変だと思うのですが、「あした」は良いのではないかと…??
まあ、内容自体は説明したとおりですね。
②「翌日」の辞書での意味!
【翌日】
・その次の日。あくる日。
引用元:旺文社国語辞典
「その」という言葉が「基点」を指しています。
内容は説明どおりですね。
3.「明日」と「翌日」の使い方!
次に、「明日」と「翌日」の使い方を例文で紹介します。
①「明日」の使い方!
・明日から周年祭を開催しますので、ぜひご来店ください。
・明日のレースでは3種類のコンパウンド全てが重要な役割を果たすことになるだろう。
・期間は、明日 7月23日から7月26日までの四日間です。
・明日からは、気持ちを切り替えて頑張ります。
②「翌日」の使い方!
・2020年1月27日(月)から翌日にかけ、関東甲信地方で積雪が予測されます。
・注文すると当日発送でほとんどの地域が翌日には届きます。
・長く太い飛行機雲が沢山見えた場合は、翌日は雨かもしれない。
・県教育庁が休校を決定した翌日の今月7日、全学年の生徒に各教科の課題を出した。
4.「明日」や「翌日」には似た意味の言葉がたくさんある!
「明日」や「翌日」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「明日」と「翌日」の意味の違いと使い分けについてでした。
「明日」は、今現在を基点にして、その次の日のこと。
「翌日」は、ある基点の日に対し、その次の日のこと。
比較的自由に使うことができる「翌日」に対し、「明日」は今現在の次の日だけに限定されます。