故事成語である「皮肉」。
「遠まわしに意地悪く相手を非難すること」という意味。
また、その他に「期待していたのとは違った結果になること」という意味もあります。
では、この「皮肉」、どのような場面でどのように使うべきなのか?
ということで、「皮肉」の使い方を例文で紹介していきます。
特に、小学生にでもわかりやすいように簡単な短文で紹介しますので、ご期待ください。
1.「皮肉」の例文を小学生にでもわかりやすく!
・いつも遅刻ばかりして怒られているのだが…。今日は間に合ったにもかかわらず、先生から「今日は、なぜ時間に間に合ったのだろう?不思議だ…」と皮肉を言われた。【意地悪く非難】
・今日父は休日で、一日中家でゴロゴロしていた。一日中掃除をしていた母が、父に対し「今日は、仕事で随分疲れたでしょ」と皮肉を言った。【意地悪く非難】
・お得意様に呼び出されたのだが、道に迷って時間に遅れた。しかも、今回が2度目。お客様からは、「お得意様訪問で2度も道に迷うなんて、そう簡単なことではない」と皮肉を言われた。【意地悪く非難】
・年末大掃除を手伝ってもらうため、友人をよんだ。友人からは「これほど、掃除のしがいがある家は初めてだ!」と皮肉を言われた。【意地悪く非難】
・簡単な計算ミスで、周囲の同僚社員に迷惑をかけてしまった。その一人から、「大人が、小学生の算数レベルの間違いをするなんて、逆に凄いことだよ」と皮肉を言われた。【意地悪く非難】
・夜遅くまでクラシックを聞いていたら、翌日になって隣人から「昨夜は、良い音楽をありがとう。子守歌のようによく眠れた」と皮肉を言われた。【意地悪く非難】
・甲子園の出場のため、全てを犠牲にして練習を重ねてきた。しかし、皮肉なことに感染症によって大会は中止となってしまった。【期待したものと違う結果】
・あの二人は長い間付き合っていたのだが、大げんかして別れたとのこと。しかし、同じ会社に就職して部署も同じになるとは、皮肉なめぐりあわせだよ。【期待したものと違う結果】
・2週間以上もかけて文化祭の準備をしてきたのに…。皮肉にも、文化祭当日になって台風による中止が決まった。【期待したものと違う結果】
・シーズン中はずっと最下位だったのだが…。4番をつとめていた主力選手が怪我で欠場した途端、皮肉にも快進撃が始まり首位となった。【期待したものと違う結果】
2.故事成語「皮肉」の類義語!
続いて、「皮肉」と似た意味の言葉を紹介します。
まずは、「嫌味」。
「皮肉」は「遠回しに非難」するのですが、「嫌味」は「ストレートに非難」します。
それから、「毒舌」。
「毒舌」は、「ひどく意地の悪い皮肉」のことです。
その他は、以下のとおり。
「風刺」
「揶揄」
「当て擦り」
「シニカル」
「アイロニー」
などがあります。
まとめ
以上が、「皮肉」の例文についてでした。
参考にしてください。
「皮肉」は、意外にも故事成語であって、由来は古代中国です。
元々は、「皮肉骨髄」という四字熟語でした。
骨や髄は「要点」のたとえで、「物事の本質を理解している」という意味。
そして、皮や肉は表面にあることから、「本質を理解していない」といった非難の意味でした。
そこから、「皮肉」だけが残り非難の言葉として使われるようになったのです。