慣用句である「耳が痛い」。
意味は、「相手の言葉が自分の弱点をついていて、聞いているのがつらい」ということ。
しかも、相手の言葉は悪口などではなく基本的に正論です。
正論であるために反論する余地がないことから、聞いているのがつらいのですね。
では、この「耳が痛い」、どのような場面でどのように使うべきなのか?
ということで、「耳が痛い」の使い方を例文で紹介していきます。
特に、簡単な短文でわかりやすく紹介しますので、ご期待ください。
1.慣用句「耳が痛い」の例文を簡単な短文で!
・失業してから、実家の世話になって半年になる…。最近は、親から「職をさがさずに、いつまでぶらぶらするつもりなのか?」と言われているが、耳が痛い…。
・部下に対しいつも「仕事は準備が大切だ」と指導している立場でありながら…。今日は私がミスで準備を怠ってしまった…。部下から「しっかり準備してください」と言われたが耳が痛い。
・「憲法を護れ!」と主張する政治家が、公職選挙法違反の疑いを指摘されている。有権者からは「法律を犯す人間に憲法を護れという権利があるのか?」といった声があがっているが、本人は耳が痛いだろう…。
・普段から「仕事で一番大切なのは健康管理」と言っておきながら、風邪をこじらせてしまった…。周囲から耳が痛いことを言われそうで、完治しても出社するのが怖い…。
・親友であるからこそ、私の優柔不断な悪い性格を指摘してくれたと思っている。それでも、当たっていることだけに、自分には耳が痛い内容だった…。
・高速道路の料金を無料化するといって政権交代を果たした政党がある。しかし、その公約は守られることはなかった。その政党の国会議員たちは、有権者から批判を浴びせられて耳が痛かっただろう。
・新政権の女性閣僚の少なさを指摘した新聞社。しかし、その新聞社の役員に女性はわずかに1人だけ。国民からはダブルスタンダードではないかと批判されているが、耳が痛いのではないか?
・マスクの着用がないことで入店を断れた。納得がいかず批判の声を上げたのだが…。「あなたの企画するイベントもマスク着用が条件となっている!」との意見があり、耳が痛かった…。
2.慣用句「耳が痛い」の類義語!
続いて、「耳が痛い」に似た意味の言葉を紹介しますね。
最も近い意味の言葉が「図星」。
「図星」は、人の指摘がまさにそのとおりであるということ。
「耳が痛い」も、指摘の内容はまさにそのとおりの正論です。
その他は「ぐさり」。
単なる突き刺さる擬音のような「ぐさり」なのですが、これ色々な意味がありますよ。
「突き刺さる」という意味の他に、「厳しい批判を受けて、精神的な打撃を受ける」という意味があります。
「胸にぐさりときた」といった使い方。
「耳が痛い」と同じ意味として使うことができます。
まとめ
以上が、「耳が痛い」の例文についてでした。
参考にしてください。
実は「耳」に関する慣用句はたくさんありますよ。
「耳が早い」「耳が遠い」「耳に残る」「耳に挟む」「耳を打つ」「耳に障る」「耳が肥える」「耳に入れる」など、様々。
これらは全て、「音」や「言葉」に関係する慣用句です。