故事成語である「傍若無人」。
四字熟語でもあります。
「自分勝手に振る舞う」こと。
つまりは、周囲に人がいようと、その人たちが迷惑しようと、気にすることなく自分勝手に振舞うということです。
では、この「傍若無人」、どのような場面でどのように使うべきなのか?
ということで、「傍若無人」の使い方を例文で紹介していきます。
特に、簡単な短文でわかりやすく紹介しますので、ご期待ください。
1.故事成語「傍若無人」の例文を簡単な短文で!
・居酒屋だからある程度声が大きくなるのは仕方がないが、さすがにこっちの会話が聞こえなくなるのは酷すぎる。傍若無人な大声はいい加減にしてほしい。
・静かな映画館の中で、しかも上映中に携帯電話で会話をするとは、傍若無人な人だ。
・アパートの上の階の傍若無人な住人が、いつも深夜に大音量で音楽を流すので困っている。
・いくら市長だとしても、職員に対し書類を投げつけるような傍若無人な振る舞いはダメでしょう。
・彼女の人気の理由は、その美しさももちろんだが、傍若無人な態度もチャームポイントになってしまっているのではないか。
・すごく面白いお笑い番組なのだが、さすがにこの傍若無人な態度は笑いを通り過ぎてあきれてしまった。
・昨今の国際社会における、自分勝手で傍若無人な振る舞いに対して、世界からは厳しい目が向けられています。
・ハロウィンとは、「お菓子をくれないなら、いたずらしてやるぞ!」とねだるお祭りなのですが、よく考えると傍若無人ですよね。
・最高のスターミュージシャンであり尊敬はするが、傍若無人の気難しい男でもある。
・学生時代は傍若無人に生きてきたが、結婚して子供が出来たら優しいお父さんになった。
自転車もあおり運転罰則の対象になるらしいが、これで傍若無人な自転車乗りはいなくなるのだろうか?
2.故事成語「傍若無人」の由来とは!
「傍若無人」の由来は、中国の歴史書「史記」。
その中の「刺客列伝(しかくれつでん)荊軻(けいか)」にあります。
以下がその一説。
「傍(かたわら)に人無きが若し(ごとし)」
つまり、「付近には、人がいない」という意味です。
「荊軻」は人の命を奪うことが仕事である「刺客」。
そして、普段の荊軻はすごく真面目な人間でした。
しかし、お酒を飲むことで人が変わります。
泣いたり、歌ったりと、自分勝手に騒ぐ酒乱でした。
その荊軻の様子を、「付近には、人がいない」ように、自分勝手に騒ぐと表現したのです。
これが、「傍若無人」の由来となりました。
まとめ
以上が、「傍若無人」の例文についてでした。
「傍若無人」と同じ意味で、「眼中無人し(がんちゅうひとなし)」があります。
「傍若無人」と「眼中無人し」は、全く同じ意味として使うことが可能。
似た意味では、「放辟邪侈(ほうへきじゃし)」や「厚顔無恥(こうがんむち)」があります。
「放辟邪侈」は、自分勝手に人のことを考えずに悪事をすること。
そして「厚顔無恥」は、自分勝手に図々しくて恥知らずなことです。
参考にしてください。