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「増殖」と「増加」の違い!わかりやすく例文で解説するよ!

更新日:

 
「増殖」と「増加」。

どちらも「ふえる」ことだと思うのですが…。

似ています…。
 
 
たとえば、「細胞が増殖する」といいますし、「細胞が増加する」でも違和感がありません。

「増殖」と「増加」では、何がどう違うのだろうか…。
 
 
 
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!

本記事では、「増殖」と「増加」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。

かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
 

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1.「増殖」と「増加」の意味の違い!

まずは、「増殖」と「増加」の意味の違いを端的にお伝えします。

「増殖」とは、ふえることで、主に生物の細胞や個体がふえる意味で使われる言葉。

「増加」とは、数や量がふえること。

 
一言であらわすと、こういった違いです。

それでは、さらに詳しく紐解いていきますね。
 

①「増殖」の意味とは!

「増殖」は、ふえること。

その中でも、多くが生物の細胞や個体がふえる意味で使われます。
 
 
 
生物以外の「増殖」の使い方として、「資本の増殖「価値増殖といった使い方をしますが、あまりなじまない言葉ですよね…。

生物であれば、使い方は以下のとおりです。
 
 
「カビと呼ばれる真菌の増殖には最適な環境だ」

「細胞を増殖させるアクセルの役割をする遺伝子がある」

といったように、生物に対する使い方の方がしっくりきます。
 
 
この「増殖」は、「ふえ方」に関する説が2つ存在しているのが実状。

それは、「細胞分裂に限る」という説と、「繁殖も含む」という説の2つ。

ただし、その定義はハッキリしていません。
 
 
 
余談ですが、「増殖」という言葉の意味には、「数」「量」「程度」などのふえる対象物に関する定義はありません。

顕微鏡
 

②「増加」の意味とは!

「増加」は、数や量がふえること。

「数」や「量」がふえる時に使いますが、「程度」の場合は使うことができません。
 
 
「数」であれば「失業者が増加する」といった使い方。

「量」であれば「積載量が増加する」といった使い方をします。
 
 
ただし、「程度」である「喜びが増加する」「憎しみが増加する」といった使い方はしません。

この場合は、「増す」を使います。

ちなみに、「怒りが増殖する」「イライラが増殖する」「憎しみが増殖する」といった使い方は時々目にするとおり、「程度」に「増殖」を使っても問題ありません。
 
 
 
では、前項で解説した「生物の細胞や個体」がふえる場合に「増加」を使うことができるのか?ですが…。

これは、問題なく使うことができます。
 
 
「生物の細胞や個体」は、「程度」のことではなく「数」「量」になりますので、問題ありません。

たとえば、「脂肪細胞が増加する」という言葉はよく耳にしますよね。

これは、「脂肪細胞が増殖する」でも違和感はありません。
 
 
 
ということで、「数」「量」に関しては、「増加」と「増殖」は同じ意味として使用可能であることを覚えておいてください。

ピザ
 

③「増殖」と「増加」の違いを整理!

それでは、ここで一度「増殖」と「増加」の違いを整理します。
 
 
ふえることが「増殖」。

ですが、主に生物の細胞や個体がふえる意味で使われます。
 
 
そして、数や量がふえることが「増加」。

数や量がふえるという意味では、「増加」と「増殖」は同じ意味として使うことができます。
 

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2.「増殖」と「増加」の辞書での意味!

続いて、辞書による「増殖」と「増加」の意味がどうなっているのか確認していきます。
 

①「増殖」の辞書での意味!

【増殖】

①ふえること。ふやすこと。

②[生]生物の細胞・組織や個体が細胞分裂または生殖によってふえること。「細胞が―する」

引用元:旺文社国語辞典

説明したとおりの内容です。
 

②「増加」の辞書での意味!

【増加】

・数量が増えること。また、増やすこと。「人口―」↔減少

引用元:旺文社国語辞典

こちらも、説明どおりですね。

増減
 

3.「増殖」と「増加」の使い方!

次に、「増殖」と「増加」の使い方を例文で紹介します。
 

①「増殖」の使い方!

・「迷惑系ユーチューバー」が増殖する理由とは?

・養分を足せば、シアノバクテリアが増殖して完全な二つのブロックに成長する。

・ヒトの細胞増殖を調整する酵素「SETD8」に老化を防ぐ役割もある。

・ウイルスの増殖を強く抑制する化合物群を特定できたという。
 

②「増加」の使い方!

・自衛隊の災害派遣が近年増加している。

・各地の観光地では先週末と比べ人出が大幅に増加した。

・今年2月以降、有料購読者数の増加幅が過去最大を記録した。

・6月の米新築一戸建て住宅販売は前月比で大幅に増加し、約13年ぶりの高水準に達した。

不動産
 

4.「増殖」や「増加」には似た意味の言葉がたくさんある!

「増殖」や「増加」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。

下の関連記事も、覗いてみてください。

「増す」と「増える」の違い!わかりやすく例文で解説するよ!

「拡大」と「増大」の違い!具体例でわかりやすく解説するよ!

 
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
 

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まとめ

以上が、「増殖」と「増加」の意味の違いと使い分けについてでした。
 
 
「増殖」は、ふえることで、主に生物の細胞や個体がふえる意味で使われる言葉。

「増加」は、数や量がふえること。
 
 
「増殖」と「増加」は、場合によっては同じ物事に同義として使うことができます。

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