「日々」と「毎日」。
どちらもよく使う言葉ですが…。
いったい何がどう違う…?同じでしょ?
ですが…。
「毎日にようにアイスを食べる」とはいいますが…。
「日々のようにアイスを食べる」とはいいません…。
ということは、「日々」と「毎日」には何か違いがあるということ…??
そんなわけで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
実は、「日々」と「毎日」にはあるイメージが隠されていました!
本記事では、「日々」と「毎日」の意味と使い分けについて、具体例でわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「日々」と「毎日」の意味に違いは?
最初に、「日々」と「毎日」の意味を簡潔にお伝えします。
「毎日」とは、一日一日のこと、つまり「日々」のことですが、日を欠かさない、全ての日の意味で多用される言葉。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「日々」の意味とは!
「日々」は、一日一日のことで、つまり「毎日」のこと。
要するに「日々」と「毎日」は、基本的に意味は同じです。
ただし、「日々」は一日という日を、一日また一日そのまた一日といったように積み重ねる意味で多用されます。
一日、また一日と進んで行く意味とも言えますね。
たとえば、「お寺に出家し、日々修行に励み一年になる」といった使い方をします。
修行に励んだ一日を積み重ねた印象を受けませんか?
これを「毎日」に入れ替えると、「お寺に出家し、毎日修行に励み一年になる」となります。
この場合は、一年間という全ての日を修行に費やしたといった印象になるかと思いますが、どうでしょうか?
言っていることは同じなのですが、積み重なって進んでいる「日々」と、全ての日である「毎日」、といった印象に違いがあります。
それから、「スマホの性能は、日々進歩している」といった使い方も。
「進歩」とは、歩を進めるという意味なので、まさに「日々」がピッタリとマッチます。
仮にこの例文で「毎日」に入れ替えると、「スマホの性能は、毎日進歩している」となり、おかしくはありません。
ただし、印象は「日々」の方がよりマッチしており、話を聞く側へ強く訴えるとしたら「毎日」よりは「日々」ではないでしょうか。
ちなみに、「日々」は「ひび」と読むのが一般的ですが、「にちにち」とも読みます。
②「毎日」の意味とは!
「毎日」も、一日一日のことで、「日々」と意味は同じ。
ですがどちらかといえば、日を欠かさない、全ての日の意味で多用されます。
しかも、全ての文章において「毎日」を「日々」へ入れ替えることができるのか、といえばそうではありません。
たとえば、「今週一週間、結局毎日雨が降った」といった使い方をします。
これはつまり、一週間といった期間の全てが雨天だったということ。
「積み重ねる」「進む」といったことではなく、「総日数」を表現しています。
まさに、全ての日といった印象のある「毎日」がより当てはまりますね。
ちなみに、この例文で「日々」に入れ替えると「今週一週間、結局日々雨が降った」となります。
おかしいですよね…、これは「日々」に入れ替えることはできません。
それから、「アイスが大好きで、毎日のように食べている」といった使い方も。
これは、欠かすこと無くアイスを食べているということで、まさに「毎日」がより当てはまります。
この例文も「日々」に入れ替えることはできませんよ。
「アイスが大好きで、日々のように食べている」
…おかしいですよね。
ちなみに「毎日」も、一工夫で「日を積み重ねる」「進む」といった印象を与えることが可能ですよ。
それは、「毎日」を単体で使うのではなく、「毎日毎日」と「毎日」を重ねるのです。
「毎日毎日努力を重ねてきた」といった具合ですね。
この場合は、「日々努力を重ねてきた」と同様の印象を与えることが可能となります。
③「日々」と「毎日」の違いを整理!
それでは、ここで一度「日々」と「毎日」の違いを整理します。
「日々」と「毎日」は、どちらも一日一日のことであり意味は同じ。
ただし、日を積み重ねる、日が進む意味で多用されるのが「日々」。
そして、日を欠かさない、全ての日の意味で多用されるのが「毎日」。
文章において、「日々」と「毎日」を必ず入れ替えができるとは限りません。
2.「日々」と「毎日」の辞書での意味!
続いて、辞書による「日々」と「毎日」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「日々」の辞書での意味!
【日日(ひび・にちにち)】
・一日一日。毎日。「―新たなり」「―の仕事」
引用元:旺文社国語辞典
もちろん印象に関する説明はありません。
意味は「毎日」のことです。
②「毎日」の辞書での意味!
【毎日(まいにち)】
・日ごと。来る日のたびごと。日々。
引用元:旺文社国語辞典
こちらも同様です。
意味は「日々」ですね。
3.「日々」と「毎日」の使い方!
次に、「日々」と「毎日」の使い方を例文で紹介します。
①「日々」の使い方!
・自転車同様に車のタイヤも空気は日々抜けていくものです。
・理想のスタイルを目指してトレーニングを日々続けている。
・多少の偏食があっても、その子が日々成長していて元気なら基本的に問題はない。
・転職するまでの苦労の日々を回顧してみた。
②「毎日」の使い方!
・毎日会社に通うのが苦痛に感じるようになる。
・定年退職した翌日から、欠かさず毎日山へ登り続けた。
・70歳を越えた今でも、山田社長は毎日の工場の見回りを欠かさない。
・毎日乗っている車であれば暖機運転は不要って本当なのか?
4.「日々」や「毎日」には似た意味の言葉がたくさんある!
「日々」や「毎日」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
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ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「日々」と「毎日」の意味と使い分けについてでした。
「日々」は、一日一日のこと、つまり「毎日」のことですが、日を積み重ねる、日が進む意味で多用される言葉。
性能や体力といった進歩するもの、努力といった積み重ねるものは「日々」がふさわしいということです。
「毎日」は、一日一日のこと、つまり「日々」のことですが、日を欠かさない、全ての日の意味で多用される言葉。
欠かさないこと、総日数を表現する場合は「毎日」がふさわしいということです。