「報告」と「申告」。
この違い、まぎらわしいですよね…。
何がどう違うのか…??
でも、仕事で「実施結果報告書」と言いますが「実施結果申告書」とは言いませんよね…。
しかも、「自己申告」とは言っても「自己報告」とは言いません…。
ということは、「報告」と「申告」には違いがあるということか??
そんなわけで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
やはり、「報告」と「申告」には確かな違いがありました!
本記事では、「報告」と「申告」の意味の違いと使い分けについて、具体例でわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「報告」と「申告」の意味の違い!
最初に、「報告」と「申告」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「申告」とは、申し出ることで、自分が申すということが重点。
一言で表すと、こういった違いです。
それでは、さらに詳しく紐解いていきますね。
①「報告」の意味とは!
「報告」は、告げ知らせること。
そして、相手が知るという部分が重点となります。
つまり、「報告」を実行するのは自分自身なのですが、相手がその内容を把握するという部分がポイントということ。
相手は「知りたい」のです。
ですから、「報告」を怠ると、本来「報告」を受けるべき人物から怒られるケースが多くなります。
たとえば、仕事をしていて上司が知っておくべきことを「報告」しなかった場合はそれに該当します。
一例をあげれば、「お客様との契約が、自分のミスで破談になってしまった」ということを、キチンと上司に「報告」しなかった場合、そりゃあ怒られますよね…。
言いにくいのですが、キチンと「報告」しましょう。
その他には、「業務の実施結果報告」や「交渉経過報告」といった使い方をします。
これも、職場の上司や職場のメンバーに「知ってもらう」ということが目的となっているということですね。
②「申告」の意味とは!
「申告」は、申し出ること。
そして、自分が申すという部分が重点となります。
自分は「知らせたい」のです。
どちらかというと、「報告」は「相手が知りたいこと」に対し、「申告」は「自分が知らせたいこと」といえばわかりやすいでしょうか。
ですから、「報告」と違い「申告」を怠ったからといって相手に怒られるケースは少なくなります。
たとえば、「自己申告」といった使い方をします。
具体的には、「勤務地の希望がある社員はその旨を自己申告してください」といった使い方。
これは、転勤がある会社で多く使われると思いますが、希望する職場を自分から「申告」するというものです。
この、希望する勤務先を「申告」しなかったとしても、誰からも怒られることはありません。
自らが相手に「知ってもらいたい」、という気持ちで行うのが「申告」です。
ただし、「申告」を怠ることで、怒られることは少ないですが後で罰を受ける可能性がありますので気をつけましょう。
「確定申告」がそれ。
「確定申告」を怠ると、場合によっては脱税になってしまいますよ。
この場合、「知らせたい」というよりは「知らせるしかないか…」ですね…。
③「報告」と「申告」の違いを整理!
それでは、ここで一度「報告」と「申告」の違いを整理します。
告げ知らせることが「報告」。
知りたがっている相手に対し、知らせるのです。
申し出ることが「申告」。
知らせたい自分が申し出るのです。
2.「報告」と「申告」の辞書での意味!
続いて、辞書による「報告」と「申告」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「報告」の辞書での意味!
【報告】
・告げ知らせること。特に、研究・調査など、与えられた任務の経過や結果について述べること。また、その内容。「―文書」「状況を上司に―する」
引用元:旺文社国語辞典
説明したとおりの内容です。
②「申告」の辞書での意味!
【申告】
・申し出ること。特に、官庁などに報告したり届け出たりすること。「確定―」「―もれ」
引用元:旺文社国語辞典
説明どおりですね。
3.「報告」と「申告」の使い方!
次に、「報告」と「申告」の使い方を例文で紹介します。
①「報告」の使い方!
・タイヤの不具合による事故の発生についての報告は受けていません。
・内部文書によると2014年にセクハラ行為についての報告があった。
・世界の出生登録に関する新たな報告書を発表しました。
・2018年分の政治資金収支報告書を公開した。
②「申告」の使い方!
・財産を取得した者が提出しなければならない相続税の申告書の提出先。
・男性は本社に対し、公正取引委員会に申告することを伝えた。
・市教委は、1755件のハラスメント申告があったと発表した。
・「自己申告制度」は、従業員の考えを探ることができる大切な制度です。
4.「報告」や「申告」には似た意味の言葉がたくさんある!
「報告」や「申告」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「報告」と「申告」の意味の違いと使い分けについてでした。
「報告」は、告げ知らせることで、相手が知るということがポイント。
「申告」は、申し出ることで、自分が申すということがポイント。
区別するならば、「報告」は「相手が知りたいこと」に対し、「申告」は「自分が知らせたいこと」です。