「参列」と「出席」。
違いがまぎらわしいですよね…。
葬式や結婚式が「参列」で、その他が「出席」???
なんとなく、こういった使い分けがされているような気が…。
ですが、実は「参列」と「出席」ではそもそもの言葉の意味自体に違いがあるようです…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「参列」と「出席」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「参列」と「出席」の意味の違い!
最初に、「参列」と「出席」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「出席」とは、会合などに出ること。
一言で表現すると、こういった違いです。
「加わる」と「出る」の違いということですが、さらに詳しく紐解いていきますね。
①「参列」の意味とは!
「参列」は、式や会合などに「出て」「加わる」という2つの意味があります。
「出る」ということは、その場に「行く」ということ。
これは、ただ行って顔を出すということですね。
そして「加わる」とは、そういった集団の一員となって一緒に何かをするということ。
たとえば、「竣工式に参列する」といった場合は、竣工式の一員に加わり一緒に儀式を行うということです。
結婚式や葬式などにも「参列」という言葉が多く使われますが、これは式に加わり一緒に儀式を行うということ。
披露宴の時も「参列」を使います。
厳密には披露宴は儀式ではありませんが、「宴に加わり、みんなで飲食をする」ということですね。
ただ「出る」「行く」こととは、意味合いが違うことを覚えておいてください。
ちなみに、「参列」と似た言葉で「列席」がありますよね。
意味はほぼ同じなのですが、一般的に主催者側が「列席」、招待された側が「参列」を使います。
②「出席」の意味とは!
「出席」は、会合などに出ることです。
そうです、ただ「出る」ということ。
言い換えるならば、その場に行くだけのことであり、「加わる」という意味がありません。
前の項目で、結婚式の場合は「参列」を使うと説明しました。
でも、よく考えてみてください。
結婚式の招待状に書かれている言葉は、「参列」ではなく「出席」ですよね。
「ご欠席・ご出席」とあって、どちらか一方を選択します。
これは、「出ますか?出ませんか?」ということを確認しているのですね。
つまり、「宴に加わる前に、とりあえず会場に顔を出してくれますか?」ということです。
③「参列」と「出席」の意味の違いを整理!
それでは、ここで一度「参列」と「出席」の意味の違いを整理します。
式や会合などに出て加わるのが「参列」。
会合などに出るのが「出席」です。
ただし、一般的に「参列」は主に儀式などのあらたまった場面で多く使われます。
あらたまった場面以外の会合では「出席」を使うのが一般的。
ですが、意味が違うことは覚えておいてくださいね。
2.「参列」と「出席」の辞書での意味!
続いて、辞書による「参列」と「出席」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「参列」の辞書での意味!
【参列】
・式や会合などに参加し列席すること。「式典に―する」
引用元:旺文社国語辞典
「参加し列席する」とありますが、これはつまり、式などに出て加わるということです。
説明どおりの内容ですね。
②「出席」の辞書での意味!
【出席】
・会合や学校の授業などに出ること。「―をとる」「同窓会に―する」↔欠席
引用元:旺文社国語辞典
こちらも、説明どおりですね。
「出る」ことです。
3.「参列」と「出席」の使い方!
最後に、「参列」と「出席」の使い方を例文で紹介します。
①「参列」の使い方!
・娘の卒業式に参列した。
・お通夜に参列させていただきます。
・お別れ会への一般参列者があふれかえる。
・参列にふさわしい服装を選ぶ。
②「出席」の使い方!
・日々出席した結果、皆勤賞を獲得した。
・今日は体調が悪く出席することができない。
・伝染病の影響で出席停止となる。
・会議への出席をお願いしたい。
まとめ
以上が、「参列」と「出席」の意味の違いと使い分けについてでした。
「参列」は式や会合などに出て加わることで、「出席」は会合などに出ること。
「出て」「加わる」のが「参列」で、ただ「出る」のが「出席」です。
ですが、一般的にあらたまった場面で使われるのが「参列」の方。
ただし、意味に微妙な違いがあることは覚えておきましょう。