漢字の「興」。
「復興」「興業」といった使い方をする漢字ですが…。
この「興」、時々少し違う形の漢字を目にします。
それが、下の「興」。
下の方の漢字は「興」の旧字なのですが…。
実は、上の漢字は「興」ではなく「与」の旧字です。
つまり、上の2つの漢字は全く異なる漢字ということ…。
まあ、それはそうとして…。
問題なのは、この2つの漢字がなかなかパソコンなどに表示させることができないということ…。
ということで、こういった漢字の出し方を徹底的に調べてみました。
本記事では、「興」と「与」の旧字をパソコンに表示させる方法について、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「興」と「与」の旧字の出し方!
「興」の旧字をパソコンに表示させる方法は1つ、「与」の旧字を表示させるには3つの方法があります。
それでは、それぞれの方法を詳しく説明していきますね。
①「与」の旧字は変換できる!
「興」の旧字は無理ですが、「与」の旧字であれば変換だけで表示させることがでる場合があります。
「あたえる」「あたえ」か「よ」で変換を試してみてください。
私のパソコンでは、「あたえる」「あたえ」「よ」全て旧字が候補になりました。
もし、候補の中に旧字がなかった場合は…。
候補が全て出尽くした時の最後尾に「単漢字…」というものが出てきますので、この部分をクリックしてみてください。
候補の漢字が増え、旧字が現われる確率が上がります。
それから、「与」を含む名字で検索すると旧字が出やすくなりますよ。
たとえば、「よなみね」「よなは」「よぎ」「いよぎ」「よだ」「いよだ」など。
古い時代から受け継がれる名字は、旧字が使われることが多いです。
そのため、パソコンでも旧字が候補になる確率が上がるのですね。
②「興」と「与」の旧字は文字コードで!
パソコンで使われる文字には、それぞれ「文字コード」というものがあるのですが…。
この「文字コード」を使うことで、「興」と「与」の旧字を確実に表示させることができます。
そして、それぞれの文字コードは以下のとおり。
「与」の旧字の文字コードが「8207」。
そして、「興」の旧字の文字コードが「34B7」です。
アルファベットは小文字でもいいので、「B」を「b」と打っても大丈夫。
それでは、「与」の旧字を例に実際の手順を説明します。
ワードなどに、文字コードの「8207」と打ち、そのままキーボードの「F5」のボタンを押すだけ。
「8207」と打った後に、「エンター」を押してはいけません。
「8207」と打ち、変換可能な状態を保ったまま「F5」を押してください。
ですから、変換不可能となる「直接入力」で打ってはいけません。
入力設定は、「全角英数」などで打ちましょう。
ローマ字変換の設定であれば、「全角ひらがな」などの日本語入力でも大丈夫です。
③「与」の旧字はIMEパッドで!
それから、「与」の旧字であれば「IMEパッド手書き」でも表示させることができます。
ただし、「興」の旧字はこの方法では表示できません。
それでは、手順を説明します。
ワードなどを開くと、パソコンのタスクバーに「あ」「A」のマークが出てきますが…。
この「あ」「A」のマークを右クリックすると、下のメニューが展開されます。
上のメニューの、「IMEパッド」を左クリックしてください。
左クリックで、下のダイアログボックスが表示されます。
このグボックスの左側の部分に、旧字ではない方の「与」をマウスで書いてください。
書く時は、正しい書き順でマウスを動かしてください。
すると、その右の欄に旧字ではない方の「与」が出てきますので、その「与」を右クリックしましょう。
右クリックでさらに上のメニューが表示されますので、その中の「異体字の挿入」を左クリックします。
左クリックで、その右側に旧字体の「与」が表示されますので、その字を左クリックしてください。
この左クリックで、ワードなどに「与」の旧字が表示されます。
ダイアログボックスが残っていますので、「IMEパッド手書き」の右上にある「×」を左クリックしてウインドウを消しましょう。
2.「興」と「与」の旧字の出し方を効率化!
「与」の旧字は変換で出る可能性がありますが、「興」の旧字は「文字コード」だけ…。
その都度、「文字コード」で表示させるのは結構手間がかかります…。
また、「IMEパッド手書き」も面倒…。
ということで、「興」や「与」の旧字を一度表示させたら、その漢字を「単語登録」しましょう。
登録の作業は必要ですが、一度登録しておけばそれ以降は変換だけで旧字を表示できます。
それでは、手順を説明していきますね。
ワードなどを開くと、パソコンのタスクバーに「あ」「A」のマークが出てきますが…。
この「あ」「A」のマークを右クリックすると、下のメニューが展開されます。
上のメニューの、「単語の登録」を左クリックしてください。
左クリックで、下のダイアログボックスが表示されます。
上のダイアログボックスの、「単語」の部分に「興」か「与」の旧字を貼り付けます。
一度に一字しか登録できませんので、どちらか一方にしてください。
次に、「単語」の下の「よみ」の部分に「読み方」を打ちましょう。
読み方は「興」であれば「こう」と打つのが無難ですが、「こ」でも何でも大丈夫です。
最後は、最下段の「登録」を押せば登録完了。
ダイアログボックスは、「閉じる」を押して消しましょう。
一応、単語登録がうまくいっているか、確認してください。
ワードなどで、「よみ」に入れた言葉で変換した時に、目的の旧字が表示されれば成功です。
まとめ
以上が、「興」と「与」の旧字をパソコンに表示させる方法についてでした。
「興」の旧字は、「②文字コード」を使って表示させてください。
「与」の旧字は、「①変換」「②文字コード」「③IMEパッド手書き」といった3つの方法で表示させることができます。
それぞれ試してみてください。
それから、一度表示させた「興」や「与」の旧字は、以降の作業を効率化する意味で「単語登録」をおすすめします。