漢字の「花」。
「草冠」と、化学の「化」という字の組み合わせです…。
ですが、時々この「草冠」の形が違う「花」を目にすることが…。
下の「花」です。
この「花」、タイトルには「旧字」という言葉を使いましたが、正確には「旧字」ということではないそうです。
「草冠」の形は違うものの、現在使われている「花」と全く同じ漢字という位置づけらしい。
つまりは、「花」の正字です。
ところで、この「草冠」が離れたタイプの「花」ですが…。
問題は、「はな」と打って変換してもこのタイプの漢字が表示されないということ…。
とういうことで、このタイプの「花」の出し方徹底的に調べてみました。
本記事では、「草冠」が離れている「花」の出し方を、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.草冠が離れている「花」の出し方!
草冠が離れている「花」の出し方を色々と調べてみましたが、方法は一つしかありませんでした。
その方法とは、フォントの変更です。
普通の「花」と、草冠が離れている「花」は、基本的にどちらも正字であり同じ漢字。
ですから、そのフォントのデザインにより草冠の形が違っているということです。
ということで、草冠が離れている「花」のフォントは以下のとおり。
このように、「楷書体」や「隷書体」などに変更してみてください。
ちなみに、「楷書体」や「隷書体」にも様々な種類がありますが、「楷書体」「隷書体」が基本になっているフォントであればほぼ草冠が離れています。
その他には「Microsoft JhengHei」や、その関連フォントである「Microsoft JhengHei Light」「Microsoft JhengHei UI」「Microsoft JhengHei UI Light」も草冠が離れていますよ。
それから、「Microsoft JhengHei」のグループではありませんが、「PMingLiU」も離れています。
私のパソコンでは、上のフォントが対象でした。
ですが、フォントの種類が多く収録されているパソコンでは、もしかしたらもっとあるかもしれません。
2.離れている草冠が存在する理由は?
そもそも、なぜ普通の「草冠」と、離れた「草冠」が存在するのか…。
それには理由があります。
元々の「草冠」は、下のような形をしていました。
この字が草冠の原型。
地面から二本の草が生えており、上部へいくにつれて枝がそれぞれ三本に分かれています。
まさに、草の形をかたどった「象形文字」ですね。
元々、この草冠が普通に使われていました。
そして、三本に枝分かれしていますが、三本のうちの両サイドの枝が水平に変化したのが下の草冠。
このとおり、離れたタイプの草冠になりました。
そして、この離れた草冠が主流となり、普通に使われるようになります。
最初の原型の草冠は使われなくなりましたが、この離れたタイプは現在でも正字。
主流ではなくなりましたが、フォントにも残っているとおり現在でも使われる漢字です。
その後、下のタイプが使われるようになりました。
これは、普通の草冠です。
現在は、このタイプが主流。
漢字というものは、物の形をかたどってつくられますが、現在の「草冠」の形状は草の形とはかけ離れていますよね…。
でも、こうした「草冠」の形の変遷を見ていただければ、草の形をかたどっていることがご理解いただけるかと思います。
まとめ
以上が、草冠が離れている「花」の出し方についてでした。
草冠が離れた「花」を、パソコンなどに表示させる唯一の方法はフォントの変更。
「楷書体」や「隷書体」といったフォントに変更することで、ワードなどに出すことができます。
ちなみに、草冠の漢字であれば「花」以外でもほぼうまくいきますよ。
お試しください。