漢字の「祥」。
「吉祥寺」「発祥」といった使い方をする、「さいわい」「めでたい」「きざし」という意味の漢字。
でも、時々この「祥」の「しめすへん」が違った漢字を目にします。
それが下の「祥」。
「しめすへん」が「ネ」の形から「示」になっています。
上の漢字は、実は「祥」の旧字。
しかも「示」も「ネ」も、どちらも同じ「しめすへん」なのです。
旧字が使われることはどうしようもないことなのですが…。
問題は、パソコンなどで変換してもなかなか出てこないということ…。
ということで、こういった漢字の出し方を徹底的に調べてみました。
本記事では、「祥」の旧字をパソコンに表示させる方法について、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「祥」の旧字の出し方!
旧字の「祥」をパソコンに表示させるには、主に4つの方法があります。
それでは、それぞれの方法を詳しく説明していきますね。
①「祥」の旧字は変換できる?
旧字の「祥」なのですが、実はパソコンによっては変換だけで表示されることがあります。
まずは、「しょう」という読み方で変換を試してみてください。
ただし、「しょう」だと候補の漢字が多すぎて、かなり変換ボタンを押し続けなくてはいけません。
根気強く押し続けることで、後半の方に「祥」の旧字が現われます。
もし、候補の漢字が出尽くしても「祥」の旧字が出てこなかった場合は、最後尾の「単漢字…」という部分を左クリックしてください。
「単漢字…」を左クリックすることで、候補がさらに広がって「祥」の旧字が出てくることがあります。
②「祥」の旧字はフォント変更で!
「祥」の旧字は、フォントの変更で表示させることができます。
正字の「祥」を、以下のフォントに変更してみてください。
「Batang」
「Malgun Gothic」
フォントの収録数が少ない、私のパソコンでは上の2種類のフォントが旧字の「祥」になりました。
もしかすると、旧字になるフォントはもっとあるかもしれません。
③「祥」の旧字は文字コードで!
パソコンで使われる漢字には、それぞれに「文字コード」というものがついているのですが…。
この「文字コード」を使うことで、「祥」の旧字を表示させることができます。
そして、「祥」の旧字の文字コードが「FA1A」。
アルファベットは、小文字で「fa1a」と打っても大丈夫です。
文字コードの使い方を説明します。
ワードやエクセルなどで「FA1A」と打ち込み、そのままキーボードの「F5」を押すだけ。
これで、「祥」の旧字が候補として表示されます。
ただし、「FA1A」の後に「エンター」を押してはいけません。
「FA1A」と打ってから、変換可能な状態を維持したまま「F5」を押してください。
ですから、変換不可能となる「直接入力」で打ってはいけません。
変換できるように、「全角英数」などの設定で打ちましょう。
また、ローマ字変換に設定している場合は、「全角ひらがな」など日本語入力でも大丈夫です。
たとえば、「全角ひらがな」で「FA1A」と打つと「ふぁ1あ」と表示されますが、そのまま「F5」を押せば「祥」の旧字が表示されますよ。
④「祥」の旧字はIMEパッド手書きで!
「祥」の旧字は、「IMEパッド手書き」を使うことで表示させることができます。
それでは、操作手順を説明しますね。
ワードやエクセルなどを開くことで、パソコンのタスクバーに「あ」「A」といったアイコンが出てきますが…。
その、「あ」「A」のアイコンを右クリックしてください。
右クリックすることで上のメニューが出ますので、この中の「IMEパッド」を左クリックしましょう。
左クリックで、下のウインドウが表示されます。
このウインドウの左の空欄に、旧字ではない方の「祥」をマウスで書いてください。
書く時は、マウスを正しい書き順で動かします。
書き終えると、その右の欄に旧字ではない方の「祥」が出てきますので、その字を右クリックしましょう。
右クリックでさらに上のメニューが出ますので、その中の「異体字の挿入」を左クリックします。
左クリックすると、その右側に旧字体の「祥」が表示されますので、その字を左クリックしてください。
これで、ワードやエクセルなどに「祥」の旧字が表示されます。
うまくいったら、「IMEパッド手書き」の右上の「×」を左クリックして消しましょう。
2.「祥」の旧字の出し方を効率化!
旧字の「祥」は変換できるとしても、候補が多すぎて時間がかかります…。
フォント変更も、使える字体は限定されるし…。
「文字コード」や「IMEパッド手書き」も、結構面倒ですよね…。
ということで、旧字の「祥」を一度表示させたら、その字を「単語登録」することをおすすめします。
登録作業は必要ですが、一度登録さえしてしまえば、それ以降は一発変換で旧字が出てきますよ。
それでは、単語登録の手順を説明します。
ワードやエクセルなどを開くことで、パソコンのタスクバーに「あ」「A」といったアイコンが出てきますが…。
その、「あ」「A」のアイコンを右クリックしてください。
右クリックすることで上のメニューが出ますので、この中の「単語の登録」を左クリックしましょう。
左クリックで、下のウインドウが表示されます。
このウインドウの、「単語」の欄に一度表示させた「祥」の旧字を貼り付けます。
次に、その下の「よみ」の欄に「読み方」を打ってください。
読み方は「しょう」と打つのが無難だと思いますが、「し」でも何でも大丈夫です。
最後は、一番下の「登録」を左クリックして終了。
ウインドウは、「閉じる」を左クリックして消しましょう。
これで登録作業は終了ですが、一応うまくいっているか確認してください。
「よみ」に入れた言葉で変換して、「祥」の旧字が上位候補になっていれば成功です。
まとめ
以上が、「祥」の旧字をパソコンに表示させる方法についてでした。
「祥」の旧字は、「①変換」「②フォント変更」「③文字コード」「④IMEパッド手書き」といった方法で表示させることができます。
それぞれお試しください。
それから、一度表示させた「祥」の旧字を「単語登録」することで、それ以降は一発変換で出てきますよ。
この単語登録は、旧字以外でも、よく使う同じ文章にも活用できます。