「領土」と「国土」。
…?同じ意味だと思うのですが…。
でも、よくよく考えてみると…。
「日本の領海」や「領空侵犯」といった言葉があるとおり、海や空は含むのだろうか??
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
やはり、「領土」と「国土」では微妙な違いがありました!
本記事では、「領土」と「国土」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「領土」と「国土」の意味の違い!
まずは、「領土」と「国土」の意味の違いを端的にお伝えします。
ただし、広い意味の「領土」は領海と領空を含みます。
また、「国土」も場合によっては領海を含むことがあります。
一言であらわすと、こういった違いです。
それでは、さらに詳しく紐解いていきますね。
①「領土」の意味とは!
「領土」は、2種類の意味があります。
「狭義」つまり狭い意味と、「広義」の広い意味の2つ。
狭義の「領土」は国の土地のこと。
土地ですので、「領空」と「領海」は含んでいません。
一方、広義での「領土」は土地の他に「領海」と「領空」を含みます。
ですから、「領土を守る」といった言い方の場合は、「領海侵犯を許さない」ことであり「領空侵犯を許さない」という意味も含む場合もあります。
もしかしたら、こっちの「領海」「領空」を含む場合の方が多いかもしれませんね。
②「国土」の意味とは!
「国土」も、国が領有している土地のこと。
ですから、狭義の「領土」と「国土」は基本的に意味が同じです。
たとえば、日本の「国土面積」には「領海」は含まれていません。
言葉の持つ意味はまさに「土地」だけ。
ですが、「国土」でも時折「領海」も含むような使い方がされる場合があります。
「国土面積」を計測する際は併せて「領海」の計測もして、双方を合せて「国土」とする場合もあります。
というように、まれに「国土」に「領海」を含むことはあるのですが、「領空」を含むことはありません。
③「領土」と「国土」の違いを整理!
それでは、ここで一度「領土」と「国土」の違いを整理します。
基本的に国が領有している土地は、「領土」であり「国土」でもあります。
この場合は「領空」と「領海」は含まれません。
ただし、広義の「領土」は「陸・海・空」全て含みます。
また、場合によって「国土」も「領海」を含むことがあります。
2.「領土」と「国土」の辞書での意味!
続いて、辞書による「領土」と「国土」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「領土」の辞書での意味!
【領土】
・領有している土地。一国の統治権を行使できる地域。領地。
引用元:旺文社国語辞典
説明したとおりです。
辞書によっては、「領空」「領海」も含むといった記載があります。
②「国土」の辞書での意味!
【国土】
・一国の統治権が及んでいる地域・土地。領土。「わが国固有の―」「―の総合的開発」
引用元:旺文社国語辞典
説明したとおりの内容です。
3.「領土」と「国土」の使い方!
次に、「領土」と「国土」の使い方を例文で紹介します。
①「領土」の使い方!
・日本の領海とEEZを合わせた面積は領土の12倍であることを知ってた?
・中国とインドの間にはもともと領土問題がありました。
・カザフ草原の西の大部分はテュルク系のキプチャクの領土であり…。
・フィンランドやロシアなどの 8 カ国が北極圏に領土を持っています。
②「国土」の使い方!
・中国は自国の国土で自国を防衛する為の行いをしただけ。
・日本の国土に占める墓地はどれくらいあるだろうか。
・国土形成計画の推進に関する世論調査の内容をもとに実情を確認していく。
・日本の国土は地震や津波、火山噴火が絶えず、多くの都市の地盤も強固ではない。
4.「領土」や「国土」には似た意味の言葉がたくさんある!
「領土」や「国土」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
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ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「領土」と「国土」の意味の違いと使い分けについてでした。
「領土」も「国土」も、国が領有している土地。
基本、海と空は含んでいません。
ただし、広い意味の「領土」は領海と領空を含みます。
また、「国土」も場合によっては領海を含むことがあります。