「逆説」…。
時々耳にする言葉ですが…。
意味は、「一見正しくないように見えて、実は正しい」ということ。
また、「一見正しいように見えて、実は結論に矛盾をはらんでいる」「事実に反する結論であるにもかかわらず、その結論に反する根拠が見つからない」という意味でもあります。
では、この「逆説」、どのような場面でどのように使うべきなのか?
ということで、「逆説」の使い方を例文で紹介していきます。
特に、簡単な短い文でわかりやすく紹介しますので、ご期待ください。
「逆説」の意味を持つ慣用句も紹介しますよ!
1.「逆説」の例文を簡単な短い文で!
それでは、①「一見正しくないように見えて、実は正しい」、②「一見正しいように見えて、実は結論に矛盾をはらんでいる」③「事実に反する結論であるにもかかわらず、その結論に反する根拠が見つからない」というそれぞれの意味の例文を、①②③の順で紹介します。
・無敵を誇った超人気格闘家が初めて負けた。すごく残念なことかもしれないが、逆説的に考えれば今後彼はこの敗戦をきっかけにさらに強くなるチャンスを得たということではないだろうか?【①】
・一流アスリートが引退後、若手を育成するために指導者となるケースが多い。でも逆説的になるが、一流アスリートは天才的能力があり一般の人が「なぜできないのか?」を認識するのは難しいのではないか?【①】
・友人は、赤ちゃんを健康に育てたいと思って、徹底的に室内を除菌したらしい。でもこれって、逆説的だけど実は清潔にすることで抵抗力がなくなるという説が多いようだ。【②】
・一生懸命に子供と接して教育を施してきた…。でもよく考えると、逆説的ではあるが子供の教育を通じて一番学んでいたのは自分である事に気付いたよ。やはり、子は宝だ。【②】
・10÷3は計算では絶対に割り切れないのだが…。なぜか1辺10センチの紙を3等分にすることは可能である。これも数学と現実の矛盾をあらわす、逆説といえるのではないか。【③】
・「アキレスと亀」が有名だが、これは100mメートル先の亀に足の速いアキレスが絶対に追いつけないという話。アキレスが90m進むうちに、亀が10m進む。また、アキレスがさらに9m進む間に、亀は1m進む。アキレスが90cm進む間に、亀は10cm進むといったように近付くことは可能でも絶対に追いつけないという論理だ。現実とは矛盾をはらんでいる逆説だ。【③】
2.「逆説」の意味を持つ慣用句!
続いて、「逆説」の意味を持つ慣用句を紹介しますね。
「急がば回れ」
急ぐのであれば、危険な近道よりも、安全で確実な道を選択するべきという意味です。
「逆もまた然り」
「逆もまた真なり」
「逆も真なり」
「逆もまた同じ」
これらは全て同じ意味で、条件などを逆転させても同じことが成立するという意味。
たとえば、「低価格だからといって粗悪品とは限りません。逆もまた然り。高額だからといって高品質とは限りませんよ」といった使い方をします。
「可愛い子には旅をさせよ」
可愛い子供であるからこそ、甘やかすのではなく辛い世の中を経験させるべきという意味。
「負けるが勝ち」
相手に勝利を譲ることで、争うことで生じる損失を防ぐということ。
実は、その方が勝負に勝つより価値が高いという意味です。
まとめ
以上が、「逆説」の例文についてでした。
参考にしてください。
「逆説」は、「逆理」や「パラドックス」ともいいます。
ちなみに、例文で紹介したのは「アキレスと亀」という有名なゼノンの逆説。
なにか不思議で納得できないと思いますが…。
アキレスが90cm進む間に亀が10cm、アキレス9cmに対して亀1cm、9mmに対し1mm、0.9mmに対し0.1mmといったように、論理では永遠に追いつけないというもの。
現実世界ではあり得ないことですが…不思議ですよね…。