故事成語である「温故知新」。
四字熟語でもあります。
「温故知新」は、訓読すると「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る」。
つまりは、「昔のことを研究して、そこから新しい知識や道理を見つけ出す」という意味です。
では、この「温故知新」、どのような場面でどのように使うべきなのか?
ということで、「温故知新」の使い方を例文で紹介していきます。
特に、小学生でも理解できるように簡単な短文でわかりやすく紹介しますので、ご期待ください。
1.小学生でもわかりやすい「温故知新」の例文!
・歴史を学んで知識を現代で生かす、温故知新の心構えで勉強にのぞむ。
・何度も失敗を繰り返しやっと成功した。でもその過去の失敗の原因を何度も研究したことが温故知新で成功につながったのだと思う。
・成功した有名人の講演会で、過去のミスのエピソードを聞かせてもらった。自分は過去のミスでくよくよしていたが、そのミスを成功につなげたいと心を新ためるきっかけになった。これが温故知新の精神だ。
・遺跡がある地域では、家を建てる前にその場所に遺跡がないことを確認しなくてはいけないが、ある意味温故知新だね。
・歴史の勉強で西暦と出来事を丸暗記するだけではなく、その出来事の経緯や意味などを理解することが温故知新につながる。
・タイヤはより細く、しかもより大きい方が理想というならば、「リヤカー」のタイヤが最適?そのタイヤが最も優れているとしたら、これは温故知新ではないか?
・校長先生からは、平成の時代を振り返り令和の時代をより幸せに生きていく心構えについての話があったが、これはまさに温故知新ですよね。
2.真実のエピソードを「温故知新」の例文にしてみた!
・オリンピックの始まりは、紛争の休戦期間を設けるためのもので、温故知新でオリンピックが平和の祭典と呼ばれる由来がわかった。
・「勤労感謝の日」の由来を調べていたら、元々は天皇陛下が関係する「新嘗祭」が出発点であることを発見、穀物の収穫に対する感謝の気持ちを改めて見つめ直すことができたのはまさに温故知新だ。
・日本は世界最古の国としてギネスブックに認定されていることを知り、歴史を調べてみた。そしたら2000年以上もの長期間、王朝が一度も滅びたことがなく天皇家の血筋が現代まで受け継がれていることを知った。日本人としての誇りを持つことができたのは、温故知新ではないでしょうか。
・歴史で紫式部を知ったが、こんな大昔に女性が活躍できる国はほぼ無かったそうだ。現在は女性差別が叫ばれているが、実は日本は意外にも昔から男女同権であることを知ったのは温故知新だ。
・歴史で鎖国の勉強をした。ただし、よく調べてみたところ鎖国を実現するためにはその裏に巨大な軍事力がなくては不可能であることを知った。昔から防衛力は国の根幹であることを認識できたのはまさに温故知新。
まとめ
以上が、「温故知新」の例文についてでした。
「温故知新」の由来は、孔子(こうし)とその弟子たちの言葉を書き記した「論語(ろんご)」。
この「論語」の中の、「為政(いせい)」にある孔子の言葉です。
それは、「子曰、温故而知新、可以為師矣」。
わかりやすくすると、「師の孔子は言いました。古くから伝えられた教えを学び、そこから新たな解釈として身につけることができれば、人に教える師になることができるでしょう」ということ。
つまり「師(先生)」になるためには、故きを温ねて新しきを知ることが大切であるということですね。
「温故知新」の意味である「昔のことを研究して、そこから新しい知識や道理を見つけ出す」ことが、「師」につながるということ。