「種類」と「種別」。
「100種類」とはいっても、「100種別」とはいわないような…。
似ているようで、同じ使い方ができない場合があるということなのか?
実は「種類」と「種別」、微妙に意味が違うようで…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「種類」と「種別」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「種類」と「種別」の意味の違い!
最初に、「種類」と「種別」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「種別」とは、ある共通の性質ごとに分けること。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「種類」の意味とは!
「種類」は、ある共通の性質によって分けたそれぞれのまとまりのことです。
つまり、分けられた1つのグループのこと。
分けることではなく、分けられたものですね。
昆虫にたとえるならば、「アブラゼミ」という1つのグループが「種類」。
「種類」には、「ミンミンゼミ」もあれば「クマゼミ」もあります。
そういった、1つのグループが「種類」ということ。
②「種別」の意味とは!
「種別」は、ある共通の性質ごとに分けること。
要するに、「種類」ごとに分ける行為、これが「種別」です。
昆虫にたとえますね。
「この箱は、アブラゼミだけを集めた標本」
「ミンミンゼミは、また別の入れ物へ」
「クマゼミは、少し大きめの箱で標本にする」
といったように、「種類」ごとに分けることが「種別」ということですね。
ちなみに、「種類」ではない、別の基準で分けることを「種別」とはいいません。
たとえば、「アブラゼミを、大きさごとに3分割する」といった場合。
これは、「種類」ごとではありませんので「種別」とはいいませんよ。
③「種類」と「種別」の意味の違いを整理!
それでは、ここで一度「種類」と「種別」の意味の違いを整理します。
ある共通の性質によって分けたそれぞれのまとまりが「種類」。
ある共通の性質ごとに分けることが「種別」。
「種類」ごとに分ける行為が「種別」です。
2.「種類」と「種別」の辞書での意味!
続いて、辞書による「種類」と「種別」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「種類」の辞書での意味!
【種類】
・ある共通の性質によって分けたそれぞれのまとまり。「いろいろな―の動物」
引用元:旺文社国語辞典
「まとまり」、つまり「グループ」ですね。
説明どおりの内容です。
②「種別」の辞書での意味!
【種別】
・種類によって区別すること。また、その区別。
引用元:旺文社国語辞典
前の項目で説明したとおりの内容です。
ちなみに、「区別」は違いを判断して分けること。
3.「種類」と「種別」の使い方!
最後に、「種類」と「種別」の使い方を例文で紹介します。
①「種類」の使い方!
・ゴルフクラブの種類は飛距離が違う。
・サルの仲間は200種類以上いる。
・同じ芸術でも絵画と彫刻では種類が違う。
・昆虫は世界中で何種類いるのだろう。
②「種別」の使い方!
・展示会ではフロアーごとに種別しなくてはいけない。
・自動車の生産工場を種別し直す。
・動物園で霊長類を種別する。
・発掘した化石を種別する。
まとめ
以上が、「種類」と「種別」の意味の違いと使い分けについてでした。
「種類」は、ある共通の性質によって分けたそれぞれのまとまりのこと。
「種別」は、ある共通の性質ごとに分けること。
つまり「種別」は、「種類」ごとに分けることです。
大きさや、好みで分けることを「種別」とはいいません。