「鉄鋼」という言葉と「鋼鉄」という言葉があります。
漢字の前後を入れ替えただけの言葉。
実は、この2つの言葉、似ているようで、意味には微妙に違いが…。
ということで、「鋼鉄」と「鉄鋼」の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「鋼鉄」と「鉄鋼」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「鋼鉄」と「鉄鋼」の意味の違い!
最初に、「鋼鉄」と「鉄鋼」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「鉄鋼」とは、鉄と鉄からつくる合金の総称です。
簡単にいえば、こういった違いになります。
では、さらに詳しく紐解いていきますね。
①「鋼鉄」の意味とは!
「鋼鉄」は、「はがね」といって鉄からつくる合金です。
「鉄」と「炭素」を合わせることで「鋼鉄」ができるのですね。
「鉄」に「炭素」を加えることで、硬さが増し強くなります。
逆に「炭素」が少ない「鉄」は、硬さは弱いのですが粘り強いというのが特徴。
粘り強いというのは、言い方を変えるとすぐに曲ってしまうということでもあります。
つまり、「鋼鉄」は硬いが折れやすい、「鉄」は柔らかく折れにくいといった特徴ですね。
②「鉄鋼」の意味とは!
「鉄鋼」は、鉄や鉄からつくる合金の総称です。
ですから、「鋼鉄」も「鉄鋼」の中の1つということ。
「鉄」も「鉄鋼」だし、「鋼鉄」も「鉄鋼」、その他に「鋳鉄」も「鉄鋼」です。
ちなみに「鋳鉄」は、「鋼鉄」よりも炭素の含有量が多い合金のこと。
③「鋼鉄」と「鉄鋼」の違いを整理!
それでは、ここで一度「鋼鉄」と「鉄鋼」の違いを整理します。
鉄からつくる合金の「はがね」が「鋼鉄」。
鉄や鉄からつくる合金の総称が「鉄鋼」です。
ですから、大きな「鉄鋼」があり、その中の1つが「鋼鉄」ということ。
2.「鋼鉄」と「鉄鋼」の辞書での意味!
続いて、辞書による「鋼鉄」と「鉄鋼」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「鋼鉄」の辞書での意味!
【鋼鉄】
・こう(鋼)
引用元:旺文社国語辞典
ちなみに「鋼(こう)」は、はがねともいいますが、前の項目で説明したとおり「質を強くした鉄のこと」です。
②「鉄鋼」の辞書での意味!
【鉄鋼】
・鉄と鉄合金(はがね・鋳鉄など)の総称。「―の生産量」
引用元:旺文社国語辞典
「鋳鉄」とは炭素と鉄の合金で「鋳物用の鉄合金」のこと。
3.「鋼鉄」と「鉄鋼」の使い方!
最後に、「鋼鉄」と「鉄鋼」の使い方を例文で紹介します。
①「鋼鉄」の使い方!
・鋼鉄工業
・鋼鉄製ドア
・鋼鉄書房
・鋼鉄ロープワイヤー
・鋼鉄の意志
②「鉄鋼」の使い方!
・日刊鉄鋼新聞
・鉄鋼ビルディング
・鉄鋼会館
・鉄鋼業界
・鉄鋼メーカー
まとめ
以上が、「鋼鉄」と「鉄鋼」の意味の違いと使い分けについてでした。
「鋼鉄」は、鉄からつくる合金のことで、「鋼(はがね・こう)」のことです。
「鉄鋼」は、鉄と鉄からつくる合金の総称。
大きな「鉄鋼」の意味があり、その中の1つが「鋼鉄」ということです。