慣用句である「精を出す」。
「精いっぱいを、表に出す」ということ。
つまりは、「精いっぱい働く」「一所懸命に励む」という意味です。
では、この「精を出す」、どのような場面でどのように使うべきなのか?
ということで、「精を出す」の使い方を例文で紹介していきます。
特に、簡単な短文でわかりやすく紹介しますので、ご期待ください。
1.「精を出す」の例文を簡単な短文で!
・この会社の製品は、本当に素晴らしいものばかりで驚く。製造にたずさわっている方々が、精を出してつくっている姿が目に浮かぶ。
・控えで登録メンバー入りしている選手たちは、全体練習の後で行うキック練習により一層精を出した。
・佐伯さんは仕事が休みのたびに乗馬クラブに通い、プリサイスエンドを父に持つ愛馬ジーエスチョッパーとともに練習に精を出した。
・一方、母は勝ち気な性格で、病気がちな父に代わって山仕事に精を出し、生計を立てていました。しかも、村でも評判の力持ちでしたよ。
・入試を間近に控え、受験生は勉強に精を出していることと思います。でも、勉強だけがんばるのは、辛いですよね。
・知り合いが、やたらとクイズの勉強に精を出している。話をきいたところ、テレビ局主催のクイズ大会出場を目指しているらしい。
・自然の草花を乾燥させ、作品として半永久的にその美しさを楽しむ押し花工芸。交流会では草花を交換しながら独創的な作品づくりに精を出す。
・このゲームでは、いいものを食べれば食べるほど強化される。だから、主人公を強化するためにも稲作に精を出したくなる。
・生活費を稼ぐために、そうやってアルバイトに精を出しながら、作品づくりにも没頭しました。
・この地域につきものなのが、冬場の屋根の雪おろし。この雪おろし、精を出すと温かくなって汗をかきますし、いい運動になります。
・早朝から豆腐作りに精を出す豆腐店のご主人はおぼろ豆腐が一番人気だと話す。
・そもそも喜劇への志向はそれほど強くはなかったんですが、劇場にかかった時の客席のストレートな反応がうれしくて、喜劇映画作りに精を出すようになったんです。
2.「精を出す」の類義語!
続いて、「精を出す」と似た意味の言葉を紹介します。
四字熟語では、「奮闘努力」「万里一空」。
「奮闘努力」は、気持ちを奮い起こしてつとめ励むこと。
そして「万里一空」は、同じ一つの目標を見据えたゆまず努力を続けるという心構えのことです。
その他は、以下のとおり。
「努力する」
「鋭意努力する」
「努力を惜しまない」
「全力で取り組む」
「力を注ぐ」
などがあります。
まとめ
以上が、「精を出す」の例文についてでした。
参考にしてください。
ところで、「精を出す」の意味は「一所懸命に励む」ことと、冒頭で紹介しましたが。
この「一所懸命」と似た言葉で、「一生懸命」があるのをご存知ですか?
実は、元々「一か所の領地を命懸けで守る」という意味として「一所懸命」しかなかったのですが、誤用で「一生懸命」が誕生しました。
現在では、「一生懸命」は市民権を得て、辞書にも登場しています。
読み方も、元々の「いっしょけんめい」より、「いっしょうけんめい」の方が多く使われているようです。
現在は同じ意味として使われる「一所懸命」と「一生懸命」ですが、元々は「一所懸命」だけだったのですね。