慣用句である「固唾を呑む」。
「固唾」とは、緊張して息を凝らしている時に口にたまるツバのこと。
要するに「固唾を呑む」とは、「事の成り行きが気がかりで、緊張している」という意味です。
では、この「固唾を呑む」、どのような場面でどのように使うべきなのか?
ということで、「固唾を呑む」の使い方を例文で紹介していきます。
特に、簡単な短文でわかりやすく紹介しますので、ご期待ください。
1.慣用句「固唾を呑む」の例文を簡単な短文で!
・今まで一度も怒ったことがない先生が初めて怒りをあらわにした!教室の他の生徒は固唾を吞んで見ていた。
・和やかだった会議だったのだが、ある一言で2人の口論が始まった。普段は仲の良い2人の言い合いに周囲は固唾を吞んだ。
・美術館で本物の絵画を目にした時、あまりの素晴らしさに思わず固唾を吞んでしまった。
・初めてのジェットコースターだったが、あまりのスピードに思わず固唾を吞んだ。
・いよいよ最強と言われた2人のWBSS決勝戦が始まる。観衆は試合の行方を、固唾をのんで見守っている。
・話題のホラー映画を観たのだが、激しいショッキングなシーンの連続に固唾を吞んだ。
・スコアレスドローでむかえたPK戦。絶対にミスは許されない緊迫感あふれる戦いを、固唾を呑んで見守った。
・南米チリの鉱山落盤事故で地下に閉じ込められた作業員の引き揚げ作業は、世界中が固唾を吞んだ瞬間だった。
・米国と敵対するイランで、多くの市民がアメリカ大統領選挙の行方を、固唾を吞んで見守っている。
・目にも止まらぬ、素早い手さばき。一瞬の隙を見逃さない、真剣な眼差し。緊張感が漂う会場で、観客は固唾を呑む。
・世界中が固唾を呑んで見た、スポーツ史に刻まれた究極の名勝負の映画化が実現した。
・奇想天外なアクションと様式美の見事な融合。数多の傑作を生んだ監督の、まだまだ続く飽くなき挑戦と冒険に固唾を呑む。
2.慣用句「固唾を呑む」の類義語!
続いて、「固唾を吞む」の類義語を紹介します。
「固唾を呑む」は、かなり強い緊張感をあらわす言葉。
ですから、「注視する」「動向を見守る」でも大体同じような意味ではあるものの、少し物足りません。
「固唾を呑む」は、口にたまったツバを飲み込むことなのですが、緊張が体に伝わっていますよね。
同じように緊張が体に伝わるものとしては、「手に汗握る」があります。
あとは、「息が詰まる」「息詰まる」もそういった意味。
それから、少しくだけた言葉としては「ハラハラ」「ドキドキ」「心臓バクバク」というのもあります。
まとめ
以上が、「固唾を呑む」の例文についてでした。
ちなみに、「固唾を呑む」は「吞む」という漢字が一般的ですが…。
「飲む」という字もありますよね…。
一般的にジュースなどの液体は「飲む」で、固体などそれ以外が「吞む」を使います。
たとえば、液体では「水を飲む」で、固体であれば「ヘビが獲物を呑み込んだ」、それ以外では「条件を吞む」といった使い方。
ただし、液体でもガブガブのむ時は「吞む」を使います。
また、錠剤は固体でも「飲む」を使います…。
微妙に使い分けされていますが、すごくまぎらわしいですね…。
ちなみに、「固唾」は液体ではありますが、もしかしたら「緊迫感」とか「空気」のような意味合があるのかもしれません。