四字熟語である「言語道断」。
「言葉で言い表せないほどひどい」という意味。
つまり、「とんでもない」「もってのほか」ということです。
ですが、実は「言語道断」は悪い意味だけではなく、「言葉で言い表せないほど立派」「言葉で言い表せないほどの感動」という良い意味もあるのですね。
ただし、現在一般的に使われるのは「悪い」意味の方。
では、この「言語道断」、どのような場面でどのように使うべきなのか?
ということで、「言語道断」の使い方を例文で紹介していきます。
特に、簡単な短文でわかりやすく紹介しますので、ご期待ください。
1.四字熟語「言語道断」の例文を簡単な短文で!
・社員の不正を正すのが管理職の仕事なのに、社員の不正を隠蔽するなど有り得ない。言語道断だ。
・授業中に眠くなるのはある程度仕方が無いが、授業中でありながら耳栓をして寝るとは何事だ!言語道断だ。
・普段は国民の納税を管理している国税庁の職員が、よりにもよって脱税するとはどうなっているんだ!言語道断だ。
・混雑している電車の中で、奴はマスクを外してからくしゃみをした!言語道断。あきれて何も言えない…。
・裁判の証人を買収したという疑惑があるようだが、事実なのであれ言語道断の司法妨害であり徹底捜査を求めたい。
・ミスは誰でもすることでありある程度は仕方がないが、今日の彼は3度の守備機会で全てエラーした。これは言語道断。
・国会議員の喫煙禁止区域における喫煙が発覚した。普段法律をつくる立場の国会議員が規則を破る行為は言語道断だ。
・泥棒した相手に対し返却を求めたのだが、そいつから「返してほしかったら、代金を払え!」と言われた。言語道断で開いた口がふさがらない。
・厚生労働省の勤労統計の不正問題で、特別監察委員会は「言語道断」などとする検証結果をまとめた。
・車線変更でウインカーも出さずに入ってくるなんて言語道断ですが、1回点滅くらいで急に前に車線変更してくるクルマも大迷惑です。
2.四字熟語「言語道断」の類義語とは!
「言語道断」の類義語は、結構たくさん存在します。
四字熟語ではありませんが、「言葉で言い表せないほどひどい」という意味では以下のとおり。
「呆れてものが言えなくなる」「言葉も出ない」「呆気にとられる」「唖然とする」「呆れ返る」「開いた口が塞がらない」「絶句する」などさまざま。
ただし、似てはいるのですが、これらは全て「ひどいこと」とは限りません。
全てではありませんが、「言葉も出ない」や「絶句する」などは驚いた場合や言葉に詰まった場合も含まれます。
それから、四字熟語で似たものといえば「問答無用」があります。
「問答無用」の意味は、「言葉で言い表せないほどひどい」ということではなく「話をする価値がない」という意味。
似ているのですが、微妙な違いがあります。
「言語道断」は相手がひどい言動をした時の言葉で、「問答無用」は相手が話しかけてきた時の言葉。
まとめ
以上が、「言語道断」の例文についてでした。
「言語道断」は、相手があってはならない言動をした時に使う言葉です。
しかし…。
人は、必ずミスをおかす生き物。
ですから、普通のミスに対して「言語道断」を使うべきではありません。
あってはならないこと、常軌を逸していることに対して使います。