「宣伝」と「告知」。
似ていて、まぎらわしいですよね…。
テレビを見ていると…、芸能人がよく「告知に来ました」といいますが…。
これが、「宣伝に来ました」では意味が違うのだろうか??
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
やはり、「宣伝」と「告知」には明確な違いがありました!
本記事では、「宣伝」と「告知」の意味の違いと使い分けについて、具体例でわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「宣伝」と「告知」の意味の違い!
最初に、「宣伝」と「告知」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「告知」とは、告げ知らせること。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「宣伝」の意味とは!
「宣伝」は、広く人々に知らせて理解・賛同を得ようとすること。
ただ単に「知らせる」だけではなく、「理解・賛同を得てもらう」ことが目的。
主義主張や、商品価値などについて多く行われます。
テレビのコマーシャルや選挙の時に行われる街宣も「宣伝」のひとつ。
こういったものは、ただ「知らせる」だけではなく「理解・賛同を得て」もらい、商品を買っていただく、または選挙で投票していただくことが最終的な目的です。
たとえば、世界初のインスタントラーメンである「チキンラーメン」。
「チキンラーメン」が初めて販売されたのが1958年です。
現在は当たり前のインスタントラーメンですが…。
当時は、世界初のインスタントラーメンですので、何が何だかわからない状態でお客様がそう簡単に購入するわけがありません。
お客様に買ってもらうためには、ただその存在を知ってもらう他に、以下の内容を理解・賛同してもらう必要があります。
・チキンラーメンは楽に調理できる
・チキンラーメンは速く調理できる
・チキンラーメンは美味しい
・チキンラーメンは安い
こういった内容を理解・賛同してもらうことで、初めてお客様に購入意欲がわいてくるのですね。
そして、当時「宣伝」活動を徹底的に行ったことでチキンラーメンが爆発的にヒットしたというわけです。
こういった理解・賛同を得ようとすること、これが「宣伝」です。
②「告知」の意味とは!
「告知」は、告げ知らせること。
「告げ知らせること」が最終目的であり、理解・賛同を得てもらう目的はありません。
理解・賛同を得る必要がないという部分が「宣伝」との最大の違いです。
たとえば、「チキンラーメンの発売日を告知する」といった使い方をします。
これは、チキンラーメンが発売される日を告げ知らせるということ。
「発売日の告知」は理解・賛同を得る目的はなく、発売日を知ってもらうこと、ただそれでけが目的です。
あと、よく使われるのが「癌の告知」。
病院の先生が、患者さんや患者さんの家族に対して癌であることを告げ知らせる行為、これが「癌の告知」です。
③「宣伝」と「告知」の違いを整理!
それでは、ここで一度「宣伝」と「告知」の違いを整理します。
広く人々に知らせて理解・賛同を得ようとするのが「宣伝」。
そして、告げ知らせるのが「告知」。
行為は似ているのですが、「宣伝」と「告知」では最終目的が違いますよ。
2.「宣伝」と「告知」の辞書での意味!
続いて、辞書による「宣伝」と「告知」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「宣伝」の辞書での意味!
【宣伝】
①主張や商品価値などを広く人々に知らせ、理解・共鳴・支持を得ようとすること。ピーアール。「―力」「テレビで―する」
②物事を大げさに言いふらすこと。「あることないこと―してまわる」
引用元:旺文社国語辞典
意味②は説明しませんでしたが、意味①を比喩的に使い定着したものです。
②「告知」の辞書での意味!
【告知】
・告げ知らせること。通知。「―板」「日程を―する」
引用元:旺文社国語辞典
内容は、説明どおりですね。
3.「宣伝」と「告知」の使い方!
次に、「宣伝」と「告知」の使い方を例文で紹介します。
①「宣伝」の使い方!
・テレビCMや雑誌広告など積極的な宣伝広告活動を展開してきた。
・文科省は教科書会社による行き過ぎた宣伝行為を控えるよう呼びかける。
・「免疫力を高める」という宣伝文句、本当に効果があるのでしょうか?
・こうした宣伝は単なる話題作りのためで詐欺である可能性が極めて高い。
②「告知」の使い方!
・事前に「有料チャンネルで重大発表をします」と告知をしておいて、結局何もない?
・地場牛乳が品切れとの告知がスーパーに貼り出される。
・コンパクトカー新型「Aクラス」の事前告知活動として制作したオリジナルアニメ。
・セット購入で、「告知ポスター」プレゼントキャンペーン。
4.「宣伝」や「告知」には似た意味の言葉がたくさんある!
「宣伝」や「告知」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「宣伝」と「告知」の意味の違いと使い分けについてでした。
「宣伝」は、広く人々に知らせて理解・賛同を得ようとすること。
「告知」は、告げ知らせること。
理解・賛同を得る目的がある「宣伝」の方が、ハードルが高くより工夫が必要になります。